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2000年夏号

コオニユリ(ユリ科)

コオニユリは、日本全土の海岸から山地まで広く分布し、花は7月から9月にかけて咲きます。

 この写真を見てオニユリかコオニユリか見当のつく方は少ないと思います。  ここで2種の違いを少し紹介しますので、野山で見かけた時は違いを観察してみて下さい。
 名前の由来は、オニユリに比べると全体にきゃしゃな感じがすることからきているのでしょう。

 茎は淡緑色で、オニユリのように紫色のまだらはほとんどなく、葉のもとにムカゴができません。オニユリはムカゴをつけ、これは落ちて芽を出します。しかし、まったくと言っていいほど実を結びません。

コオニユリの方はムカゴを付けませんが、代わりによく実が出来ます。それなりに繁殖の手段を取っているわけです。オニユリに実が出来にくいのは、ムカゴで増えるためにクローンがほとんどで、別の所に生えているものでも、元は同じ個体のことが多く、受粉をしても自家受粉となり結実しないのでしょう。

 オニユリのりん茎は食用となりますが、コオニユリは苦くて食用には不向きです。オニユリは中国から渡来したと言われていますが、多分ヒガンバナのように救荒植物として畑の縁や山際に植えられたのではないかと思います。 海岸に見られるものはほとんどがコオニユリで、九十九島では多く見られます。

7月であれば同じような場所でフジナデシコの花も見られます。

◆写真/文 川内野 善治
◆写真撮影地/高島町


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