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2001年冬号

アラカシ(ブナ科)

アラカシは国内では本州(宮城・石川県以西)・四国・九州・沖縄に分布し、私たちにとっては最もなじみの深いカシです。  西日本の植生帯は照葉樹林帯に含まれます。照葉樹林とは「どんぐり」がなるシイやカシの他に、モチノキやヤブツバキなどのように葉が厚く表面に艶がある葉を持った樹木を指します。この森は黒っぽい緑で、遠くから見るとブロッコリーのように「モコモコ」と見えるのが特徴です。
 照葉樹林は西日本の森林生態系の底辺であり、水源涵養、災害の防止やレクリエーションなど、私たちの生活や健康にも直接間接に関わりを持っています。
 ところが開発により照葉樹林は今では鎮守の森などに面影を残すだけとなってしまいました。
 そんなことから、佐世保市では市制100周年を記念し、100年の森をドングリで作ろうと、市民と行政が協働で森づくりを目指しています。現在ドングリを拾って苗作りを行っているところですが、昨年の10月に蒔いたアラカシのほとんどが芽を出し、今では20レほどに育っています。郷土の樹木の力強さを知らされました。
 昭和42年に佐賀県西有田町の縄文時代中期の「坂の下遺跡」から、食料として貯蔵されたアラカシのドングリがたくさん出土しました。そして翌年、そのうちの一粒が突然発芽しました。4千年の眠りから目覚めた縄文ドングリは今では高さ7メートルに成長し、佐賀県立博物館の庭で青々と葉を繁らせています。

■写真と文:川内野 善治
■写真説明:アラカシのドングリは11月中旬に茶色に熟します。野鳥のオシドリの好物で水源池の周りのアラカシには沢山のオシドリが止まり、ドングリを食べているのが見られます。

▲写真をクリックすると、写真が拡大されます。

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