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2005年夏号サイト66号

アサギマダラ(マダラチョウ科)

 あさぎ色の翅をもち、ふわふわと舞うよ
うに優雅に飛ぶ、美しいチョウです。成虫は
5月から10月の間出現し、山間部では花の蜜を吸っているのが見られます。補まえようとして失敗すると、それまでとは違い敏速に飛びます。長距離を渡るチョウとして有名で、鹿児島県種子島から福島県まで1200キロを46日で渡った記録があります。烏帽子岳や国見山の山頂では秋になると、高く舞い上がって渡りをしていると思えるものが多く見られます。
  本種の食草は葉や茎を切ると白い乳液をだすガガイモ科のキジョランです。1齢幼虫は葉の裏に直径10mmくらいの円形の噛み傷をつけ、しみ出てきた乳液を噛み傷の溝の列に出します。そして円内を食べます。同じ程の面積を4か所ほど食べて大きくなった幼虫は、次に葉の縁にV字形のかみ傷をつけ、その後に食べます。さらに成長した幼虫は葉柄の下面をかじって葉をしおらせ、垂れた葉を先端から食べてしまいます。このようにして、さなぎになるまでに大きな葉を5枚ほど食べます。こんな手間のかかる食べ方をするのは、葉に有毒な成分があり、その分泌を止めてからでないと食べられないからです。

  植物は昆虫に食べられないように毒をもったわけですが、昆虫の方も食べる方法をみつけ出すものです。そうするとその昆虫は食べ物の競争相手がいないため繁栄します。しかしその植物しか食べられないので、もしその植物がなくなれば絶滅に頻することになります。また、鳥は昆虫の最大の捕食者ですが、キジョランを食べて育ったアサギマダラはまずいため食べません。このように、一方の進化に対応するように進化することを共進化と呼び他にもたくさんあります。どれも驚かされるものばかりです。
 

■写真と文/ふるさと自然の会 川内野 善治 

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