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九十九島が浮かぶ海を吹き抜けていく風は「こんにちはーっ」とほほえみかけてくる若い女性のようにやさしい。そして涼しい。
天主堂のある島で有名な黒島は魚介類の宝庫。島は想像以上に広々としていて、緑の樹木が多い。海上から見ると木々が黒々としているところから「黒島」と呼ばれるようになったそうです。
やさしいのは風景だけではありません。道で出会う島の人たちもニッコリと挨拶してくれるのです。
島の旅館の「島めし」もやさしくてうまい。
島でとれた魚やアワビ、ウニ、サザエなどがふんだんに使われている上に、新鮮な島の野菜などが入った伝統の味付け。みんな健康で不老長寿に役立つ成分がたっぷりなんです。
さらに人気があるのがウニ。島めしにも付いていますが、黄金色していてワサビ醤油で食べると濃厚で甘い。黒島の海が育てたぜいたくなうま味なんです。瓶詰めの粒ウニも名物。ねっとりしていて、九十九島の海の生命力もいっしょに詰まっているという感じ。
ウニには免疫力を強くするビタミンA、若返りに役立つE、肌を美しくするB2、それから海のミネラルも多い。黒島の海がやさしく育てた美容食であり、長寿食といってよいでしょう。 |
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永山久夫(ながやまひさお)
1932年福島市生まれ。
食文化研究所、綜合長寿食研究所所長。西部文理大学客員教授。古代から明治時代までの食事復元研究の第一人者。長寿食や健脳食の研究者でもあり、長寿村の食生活を長年にわたり調査している。著書に「100歳食入門」「米の力 雑穀の力」「日本古代食事典」ほか多数。 |
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