
九十九島の多島海と街を取り囲む山並みに代表される豊かな自然、穏やかな気候風土、港街として発展してきた歴史、そして人々の暮らしの中に継がれる文化、そんな佐世保の魅力を、いつまでも大切に守り伝えるために、地元・佐世保っ子と一緒に、佐世保を訪れる皆さまにも守っていただきたいマナー「させぼエコツーリズム ガイドライン」を作りました。
皆さまのご協力をお願いします。
させぼエコツーリズムを楽しむみなさまへ
させぼエコツーリズムに取り組む事業者や個人・団体のみなさまへ
させぼエコツーリズムに取り組む宿泊施設のみなさまへ
佐世保市民のみなさまへ
旅は、地域独自の魅力に触れることで、より楽しみや感動が深まるものではないでしょうか。「させぼエコツーリズム」は、佐世保を訪れる方々が、自然、歴史、文化、人の暮らし、地場産品など地域の特性に親しみ、土地の人たちと共に環境に配慮した旅を楽しむという新しい旅の形を提唱しています。
このガイドラインは、佐世保の魅力をより深く体感し、最も気持ちよく楽しんでいただくための提案として、心がけていただきたいことをまとめたものです。
少しだけ意識を変えてみることで、旅を満喫できるだけでなく、歴史の中で育まれた地域の魅力を次の世代に引き継ぐことにつながります。
九十九島の自然、自然と共生した街ハウステンボス、昔ながらの風情が残る里山や島の暮らし、そして海軍によって開かれた港街の雰囲気。佐世保での旅を通して、みなさんが感じたことや気づいたことが、みなさんにとってもより良い、心豊かな暮らしにつながることを期待します。
- 地域の人々の言葉に耳を傾けましょう。
まず訪れる地域の人々の言葉に耳を傾けてみましょう。自然環境や生活文化に触れるための最初の一歩です。
その地域から学べることや楽しみ方、そして大切にすべきことを伝えてもらえるでしょう。 - おじゃまする気持ちで、訪れる場所のルールを理解しましょう。
地域のルールを理解することが、魅力の本質に触れる近道です。自然環境を守るルールだけでなく、地域の人々の習慣や生活様式を尊重し、おじゃまする気持ちで接することが、自然環境や生活文化を守り伝えていく配慮にもつながります。 - 自然や文化を大切にしましょう。
動植物や文化財などの不用意な持ち込みや持ち出しは、生態系や生活文化を乱してしまいます。ガイドの指示を守り、五感と心で感じることを楽しみましょう。 - ゆったりとしたスケジュールにしましょう。
佐世保の自然や文化、風情をゆっくり感じることができるスケジュールを心がけましょう。
佐世保には多種多様な見どころがあります。事前に調べて旅の行程を組み立てる楽しみも生まれ、さらに、現地での思いがけない発見や出会いにつながるかもしれません。 - 佐世保の特産品を味わいましょう。
地域の特徴は、そこで作られる地場産品に現れます。
佐世保の風土、歴史によって育まれた食べ物や飲み物、おみやげ物などを味わいましょう。 - 環境に配慮している事業者を選びましょう。
自然環境や歴史文化などへ配慮された宿泊施設や交通機関、飲食店、観光施設、プログラム実施者をすすんで利用しましょう。
みなさんの選択が、佐世保らしい情景を残していくことにもつながります。 - 佐世保の景観や環境の保全活動に協力しましょう。
「佐世保市環境基本条例」では、訪れるみなさんにも佐世保市民が取り組む環境保全活動などへの協力をお願いしています。
ごみを少なくすることを心がけ、出したごみは持ち帰りましょう。
また、水、電気、石油などは私たちの生活に必要な大切なものです。貴重な資源を無駄にせず大切に使うことを心がけましょう。
すべての人がこの豊かな環境を積極的に楽しむとともに、将来の世代へ引き継いでいくことができるよう、ご理解とご協力をお願いします。
佐世保市環境基本条例(抄)
(基本理念)
第3条 良好な環境の保全等は、次に掲げる事項を基本理念として行うものとする。
- 環境問題は優先的課題との認識のもと、生活の豊かさの追及と良好な環境の保全等の調和を図り、持続的発展が可能な社会を構築していくこと。
- 佐世保市の豊かな緑と水辺に恵まれた自然環境を守り、多様な動植物が生息できる環境を保全、再生及び創造し、自然と人が共生するとともに、健全で恵み豊かな環境が、将来にわたって維持されるよう努めていくこと。
- 地球環境保全は、人の日常の暮らしや事業活動が地球全体の環境と密接に関連していることから、市民、市民団体、事業者及び市は、それぞれの役割を認識し、相互の対等なパートナーシップと公平な負担により取り組んでいくこと。
- 地球規模で考え、地域から行動するためには、環境教育・環境学習の充実が必要であり、誰もが、環境問題に関心を持ち、参加し、理解して、正しい情報や知識に基づく行動につながる仕組みを構築していくこと。
(一時滞在者等の協力)
第8条 本市に一時滞在等する者は、基本理念にのっとり、環境への負荷を低減し、及び市が実施する良好な環境の保全等に関する施策に協力するものとする。
来訪者に直接接して、佐世保の魅力を伝えるガイドやツアーを企画する事業者の方々は、「させぼエコツーリズム」の成功のカギを握る重要な役割を担っています。
来訪者に佐世保の旅を安心して満喫していただくことが、観光や地域を活性化させる原動力となります。そのため、ツアーを企画・実施する中で、「させぼエコツーリズム」の理念を意識するとともに、地域住民の方からの理解や協力を得ながら、安全管理などに留意していただく必要があります。
このガイドラインは、すでにエコツアーを実施している方だけでなく、これから取り組もうとされる方にも強く意識して守っていただきたいことをまとめたものです。
これらは制限としてではなく、地域の観光資源の良好な状態を保ちながら、積極的に利活用し、魅力的に情報を伝えていくために必要なこととしてとらえ、事業運営に臨んでいただくようお願いします。
1 自然環境に配慮した事業運営を行いましょう。
- お客様に情報を魅力的に伝える事業者は、環境保全に関するお手本という立場にあるとも言えるでしょう。お客様の模範となるような意識を持ちましょう。
- 地域の自然環境や歴史文化の保全につながるような、目的意識を持ったプログラムの開発と運営をしましょう。お客様に、自ら気づき、ふりかえってもらえるようなきっかけとなる仕掛けを考えましょう。
- 環境への負荷を少なくでき、かつ自分の言葉が伝わり、安全を確保できるだけのゆとりある参加人数で運営しましょう。
- プログラムづくりでは、佐世保らしさ、地域らしさを持つよう工夫しましょう。 地域ならではの食事やおみやげ物などを積極的に紹介するほか、プログラムの内容を開示し、地域の方々に意見を聞き理解を求める努力をしましょう。
- プログラムを実施する地域の特徴を理解し、情報収集を続けていくことで、より質の高い情報サービスの提供を行いましょう。
- 地域の方々が参画しやすい事業及びプログラム運営を行いましょう。
- 自然環境への配慮とプログラムを実施する地域の生活活動との調和を図るため、地域の慣習などに配慮した保全と利用のルールを明確化し、ルールに沿った事業運営に努めましょう。
- お客様の安全や利便性を確保するため、安全管理や危機管理に関することもルールに盛り込むとともに、関連する法令を遵守しましょう。
- 地域内や事業者間でのルールづくりに主体的にかかわることで、ルールの共有化や内容の充実を図りましょう。
「させぼエコツーリズム」は、佐世保を訪れる方々が、自然、歴史、文化、人の暮らし、地場産品など地域の特性に親しみ、土地の人たちと共に環境に配慮した旅を楽しむという新しい旅の形を提唱しています。
来訪者が、最初に接するのが宿泊施設だけに、個々のホテルも「させぼエコツーリズム」への理解と積極的な取組が肝要で、そこに新しい地域経済活性化の糸口が見えてきます。
つまり、「させぼエコツーリズム」に取り組むことは、宿泊施設としての新しい魅力の発見だけでなく、やがて宿泊施設を拠点とした「新時代のおもてなし」につながり、裾野の広い地域産業をも育むことになります。
ここに、新しい付加価値の創出を期待して、宿泊業の方向けのガイドラインを作成しました。
宿泊施設として、このことを意識しながら、出来ることから実行してみませんか。
1 環境に配慮した上で、お客様への適切な快適性を提供しましょう。
- お客様に佐世保の人情を感じていただけるような温もりのあるサービスを提供しましょう。
- タオルや歯ブラシやシャンプーなどのアメニティーグッズは、環境に優しい商品を選び、配布も必要最小限にしましょう。
- 洗濯を減らす工夫をして、水や洗剤の使用量を減らしましょう。
- おみやげ品店などでの簡易包装への協力を呼びかけましょう。
- 省エネのため、クールビズの励行や冷暖房温度設定を適切にしましょう。
- 料理に無駄がないか検証し、ごみも極力少なくしましょう。
- 事業で出るごみの堆肥化や再資源化などリサイクルに協力しましょう。
- 節水や省エネルギーの工夫や整備によって、環境への負荷を減らしましょう。
- その土地独自の風景や景観を大切にし、過度な照明や色彩により自然や街並みの景観を損なわないよう建物の外観や看板なども周囲の景観に溶けこむように工夫をしましょう。
- 宿泊機能に加え、「佐世保観光の応接間」として地域の魅力を伝える「インタープリテーション機能」を持ちましょう。
- 地域との情報交流を図り、地域の自然や食、歴史、文化を体験できるイベントや体験メニュー、スポットなどを紹介する情報発信拠点となりましょう。
- 地域との連携を積極的に行い、地域活動へ参画しましょう。
- 「地産地消」、「地産地商」への取組として、地域で収穫できる食材を用いた食事の提供や、地元産のおみやげ品を勧めるなど、地元産品の普及に努めましょう。
(参考)インタープリテーションとは
その地域の自然、文化、歴史などを分かり易く人々に伝えること。単なる情報の提供でなく直接体験や教材を通し、事物や事象の背後にある「メッセージ」を伝えること
佐世保を訪れる人々は何を求めてやってくるのでしょうか、みなさんはどう思われますか。それは、私たちの先人たちが作り上げてきた佐世保の風土や風景であり、それを育んできた自然ではないでしょうか。そして、それは今も一人ひとりの市民によって守り伝えられている一方、残念ながら無くなってしまったものもあります。私たち市民の行動が、郷土の風土や歴史・文化を守りも壊しもするということなのです。
佐世保の風土と歴史が育んだ豊かな地域性は、美しく佐世保らしい情景を生み出し、訪れる人々にも感動を与えることでしょう。何より今ここに住む私たちがこの土地を楽しむことこそ、佐世保の魅力を作り、伝えることにつながるのではないでしょうか。
このことを理解し、協力し合いながら、来訪者にも胸を張れる誇りある郷土を作っていきましょう。その運動が「させぼエコツーリズム」です。
佐世保の魅力を訪れる人々に、そして次の世代に伝えていくために、あなたも日常の何気ない小さなことから始めてみませんか。
- 皆さんが暮らす地域の自然や歴史を知り、次世代に伝えましょう。 より深く知ることが、それらを大切にする心を育みます。
- 暮らしの中で培われてきた風習や地場産品など、地域の特性をあらわすものは地域の宝物です。それらを共に楽しみ、次世代に伝えましょう。
- 地球環境の保全も一人ひとりのライフスタイルから始まります。リフューズ(断る)、リデュース(減量化する)、リユース(再使用する)、リサイクル(再生利用する)を進め、環境にやさしい暮らしを心がけましょう。
